きさま!原作を愛しているなッ! ジョジョの奇妙な冒険

AC/その他

ジョジョの奇妙な冒険
稼働開始:1998年12月(アーケード)
発売日:1999年10月14日(PlayStation)/1999年11月25日(Dreamcast)

※本文にネタバレを含みます。未プレイ/原作を未読の方はご注意ください。

週刊少年ジャンプに長期連載され、現在ではウルトラジャンプで第8部がスタートしたジョジョの奇妙な冒険。その中でも人気が高い第3部が格闘ゲーム化され1998年末にアーケード版がリリースされました。制作はストリートファイターシリーズのカプコンです。

原作の大ファンの筆者。ジョジョ談議で三日三晩は語り明かせます(ザ・ワールドとキンクリはどっちが勝つかetc)。当時も今も、ゲームセンターではほとんど遊ばない筆者が1万円以上は費やしました。

今更な説明ですが、守護霊のような超能力「スタンド」を操る「スタンド使い」達が戦う内容で、「本体とスタンド」×2の、4キャラクターが入り乱れるにぎやかな戦闘画面になります。

大小様々な演出や、キャラクターのモーションひとつひとつが原作の小さなコマからも再現されていて、制作者の原作への異常なまでの愛とこだわりを感じます。誰もがやってみたかった「ジョセフをセト神で若返らせるとどうなるか」にもちゃんと答えてくれます(しかも全キャラ)。そして「時間停止中のナイフ投げ」や「時止め返し」!数少ない不満の一つが、「最高にハイ!ってやつ」になる前の、上着を着た通常時のDIOを操作できないところでしょうか。

スタンドの全身を常に出す「スタンドモード」と、攻撃や防御時だけ出し機動性が高い「本体モード」の2つを使いわけるのですが、特に好きなのが本体モードでの防御時に「スタンドの腕だけ」が半透明で現れるところ。わかってるね!

PS版ではメモリの制約からか、スタンドが2色表示に簡素化され、アニメーションパターンも削られていますが、原作を網羅した「スーパーストーリーモード」が用意されています。格闘ゲームに収まらないエピソードは数々のミニゲームで再現されており、凄まじいサービス精神です。DC版はAC版の完全移植でグラフィックには軍配が上がりますが、プラスαの要素はほぼありません。PS版の要素+DC版のグラフィックの完全版がPS2で発売されるのを待っていましたが、結局出ませんでした…。

いつか、ジョジョキャラオールスター登場の格闘ゲームをプレイしたいものです。ちなみに、ストリートファイターシリーズに登場するガイルの髪型はポルナレフに影響され、名前は彼の仇が由来だそうです。

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