15年越しの冒険 ドラゴンクエスト3

FC/SFC

DRAGON QUEST III / ドラゴンクエスト3
発売日:1988年2月10日 ハード:FAMILY COMPUTER

※本文にネタバレを含みます。未プレイの方はご注意ください。

ドラゴンクエスト3。日本ゲーム史に燦然と輝く名作ですが、筆者は長い間未クリアでした。

1994年頃。初めてのRPG、ドラクエ3をプレイしていた時のこと。LVは28前後、ゲーム終盤のネクロゴンドの洞窟攻略直前、悪夢がやって来ました。

冒険の書の消失。また初めからやり直す気になれなかった筆者は、FF3に浮気し以降FF派になり、長い間ドラクエ3をプレイすることはありませんでした。その間、サブタイトル「そして伝説へ…」の通り伝説的になっていった本作。主人公の父親が覆面パンツ姿だったことも伝説級でした。

ゲーマーたるもの押さえておかなければならないゲームだと感じていた筆者は、2009年12月、ふと思い立って再プレイを決意。どうせやるならリメイク版ではなくオリジナル版をと考え、以前中古ゲームショップ巡りで入手した箱・取説完備のコレクションを押し入れから発掘してきました。20年以上前のゲームのためバックアップ電池には期待できないので、FC本体の電源付けっぱなし作戦を決行。

やはり最近のRPGと比べるとバランスがキツい、だがそれがいい。RPGは「リソース管理ゲーム」の側面を持っています。限られたアイテム所持数や資金をやりくりし、MPを節約しながらここぞという時に攻撃や回復に使う。そんな楽しさを久しぶりに味わいました。

懐かしのアリアハン。フィールド、街、城、名曲の宝庫です。無難に勇戦僧魔のパーティーを組んで冒険開始。ロマリアからイシスへ、あばれざるはやっぱり今でも怖かったw ピラミッドの人食い箱で全滅、黄金の爪を持ち帰るのに一苦労。ポルトガで船を手に入れると世界が一気に広がります。私達の住むこの地球がモデルになっている本作。小学生当時、世界の地名や地形、胡椒一粒が金一粒の価値と知ったのもこのゲームでした。オーブ集めをしていると、驚く程情報が少ないことに気付きます。当時の子ども達は、各々偶然発見した情報を交換し合っていたのでしょうね。

この辺りからは初体験の連続。ネクロゴンドの洞窟を探検、長く辛い戦闘が続きます。そして、ついにラーミアが復活し初のご対面。バラモスを倒し、王様へ報告中に知るゾーマの衝撃。いざアレフガルドへ、ドラクエ1からプレイしていたプレイヤーはさぞ感慨深かったでしょう。伝説の覆面パンツ親父の戦いぶりを傍観し、賢者の石を使いまくってゾーマを撃破!

2009年12月12日、クリア。約15年ぶりの悲願を達成しました。僅か2MBの容量とは思えないほどの冒険感を味わわせてくれた、まぎれもない名作でした。

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