ハード戦争を終わらせた ファイナルファンタジー7

PlayStation

FINAL FANTASY VII / ファイナルファンタジー7
発売日:1997年1月31日 ハード:PlayStation

1995年のSIGGRAPHでFF6のキャラクターを使った3Dポリゴンの実験映像が公開され、誰もがSFCの後継機(当時はウルトラファミコンなんて呼ばれていました)向けに発売されると信じられていたFF7。1996年春、プレイステーションへの電撃的な移籍発表が行われました。

情報を初めて目にしたのは週刊少年ジャンプ。巻頭のゲーム記事には暗闇に輝く都市や3D化した戦闘シーンのスクリーンショット。それまで2Dのドット絵ゲームに親しんでいた筆者にとって、その映像は衝撃的でした。でもあれ?天野さんの絵じゃないの?

なにはともあれ、FF3〜FF6にどっぷりハマりFF派になっていた筆者は即PSを購入。FF7の情報が掲載されたゲーム雑誌も買い集めました。CGムービーや開発シーンを織り交ぜたTVCMにもシビれました。BGMが良い!あれも植松さんなんでしょうか?

体験版が付属された「トバルNO.1」はジャンプの懸賞でゲット。本編そっちのけで発売日までの半年以上プレイし続けました。CD-ROMになって危惧されていた読み込み時間の長さも気にならず、ムービーシーンからシームレスに操作可能な画面に移行。当時のスクウェアは映像・技術両面で家庭用ゲームの最先端にいたと思います。

前作から継承された退廃的な世界観。薄暗いミッドガルを脱出し初めてフィールドに出た時の解放感と緑の鮮やかさには感動を覚えました。当時最先端のグラフィックであっても、そのボリュームは過去作に劣らず、NOT一本道。世界中の街や遺跡を訪ね、次世代機のゲームに触れて間もないこともあり美麗なムービーシーンの度に心躍りました。

ストーリーはミステリアスで、当時流行った主人公の内面を探求していくものになっています。DISC1枚目ラストの衝撃的なイベント、ますます混迷を極める2枚目。3枚目には長時間のエンディングムービーが収録されています。当初予定のCD-ROM2枚組から増えたのはこのせいですね。

ムービーやグラフィックだけではなく、様々なアビリティを組み合わせる事ができるマテリアシステムと、世界中に隠されたレアアイテムを探し出す楽しさもありました。当然、海チョコボまで作りましたよ!

この作品の大ヒットで、シリーズはさらにムービーを強化した路線に突き進むことになり、その傾向はゲーム業界全体にも及びました。また、FF7の発表後間もなく発売された2作品、鉄拳2がPS初のミリオンセラー、バイオハザードのロングセラー&人気シリーズ化と、2世代続くプレイステーションの天下が始まっていきます。

PlayStation