車体に景色が映ってる! グランツーリスモ

PlayStation

GRAN TURISMO / グランツーリスモ
発売日:1997年12月23日 ハード:PlayStation

プレイステーションが発売された1994年以降、毎年12月に新作が発売されていたリッジレーサーシリーズですが、空白だった1997年にこのグランツーリスモが登場しました。

有名自動車メーカーとライセンス契約し、多数の実車がリアルなモデリングで登場。さらに物理シミュレーションによって従来のレースゲームとは一線を画すリアルな挙動を再現しています…と言っても、筆者はFFとFRの挙動の違いも認識できないような車音痴。しかし、このゲームは衝撃的でした。

まず環境マッピングという技術に初めて触れました。車体の表面が光沢で煌めき、周囲の風景が映り込む姿に見惚れました。今PS1の映像を見ると苦しいものがありますが、当時は実写レベルに見えたのだと思います。

次に、従来のレースゲームではおざなりだったリプレイでのカメラワーク。実際のレース中継で見られる定点カメラ的アングルが用意され、最適なライン取りで走るとよりリプレイ映像が映えるようになっています。さらに、このリプレイデータをセーブし、繰り返し再生して悦に浸ることもできました。

そして、膨大な収録車数。GT以前では多くて10台程度だったものが、100車種146グレード収録という圧倒的な物量。これが車好きの自分の愛車、憧れの車に乗って走りたいというニーズに応え、国内250万本を越える大ヒットになります。また、デジタルなカーカタログという概念も生み出したのではないでしょうか。

このゲームの登場によって、以降のレースゲームがスーパーロボット大戦のように「リアル系」「ゲーム系」と挙動の違いによって分類されるようになる程の影響を及ぼしました。

BGMはフジTVのF1中継テーマ曲「TRUTH」で知られるT-SQUAREのリーダー、安藤まさひろ氏が提供。熱いロックナンバーが収録され、筆者のドライブのお供になっています。

当時18歳未満かつ車に詳しくなかった筆者は、漫画のGTOが流行っていたという理由で三菱GTOを愛車に、車好きの友人と集まってワイワイと楽しんでいました。あれから10数年。ハードはPS3に、シリーズのナンバリングは5になり、本当に実写レベルの映像になってしまいました。技術の進歩って凄くて早いですね。

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