遊び心は既にこの頃から スナッチャー

PlayStation

SNATCHER / スナッチャー
発売日:1996年2月16日(オリジナル版:1988年11月26日) ハード:PlayStation

メタルギアソリッドの体験版で小島作品のファンになり、MGS本編を待つ間にプレイしました。

小島監督は移植に関わっていないらしく、お勧めはできないそうなのですが、さすがにPCエンジン本体とソフトまでは調達できなかったのと、通常版が半額で売られていたことからPS版を選択しました。SS版に比べてグロ規制がかかっています。オリジナル版は1988年、PCE版は1992年の作品です。

ポリスノーツを先にプレイしていた為、グラフィックやコマンド選択式のシステムに古さは感じてしまいましたが、後の小島作品に繋がる要素が多く見られます。

アドベンチャーゲームの中にガンシューティングの要素を持ち込むプレイヤーを飽きさせない工夫や、女性キャラクターへのセクハラ、「家を探せ」「音量を上げろ」などのメタ要素。コンピューターのデータベースでスタッフを検索できたりもします。最終章のプレイ部分が僅かでほぼ黒幕の演説で占められているのも「らしさ」ですね。

世界観やキャラクターデザインはあえて言う必要がないくらいブレードランナーの影響を受けています。それに加えて市民に紛れ込んだターミネーターを探し出して退治する内容です。舞台は2042年のネオコウベシティ。なぜ神戸なのかと言うと、当時のコナミ本社があったからなんですね。クリスマスを迎える街の雰囲気が好きです。

セーブデータロード時の「ACCESS 2042 WELCOME TO NEO KOBE CITY」と表示される演出が好きでした。このいざないの言葉だけでスナッチャーの世界へトリップさせられます。

本作では音声がある場面での字幕表示がないので聞き取り辛い場合がありますが、ユーザーの声を受けて、以降の小島作品では字幕が必ず付けられるようになりました。

色々な意味で無理と分かっていても、あの世界を3Dで歩き、飛び回れるリメイク作品をプレイしてみたいですね。ちなみに、PS/SS版で追加された、タイトル画面で放置時に流れる2種類のCGムービーはポリゴン黎明期を感じさせ、味わい深くなっております。

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